サプライチェーン部 調達課

信頼と共創で未来を紡ぐ:ナガセヴィータ調達課の挑戦
ナガセヴィータのサプライチェーン部調達課は、単に原材料や資材を効率的に確保しているだけではありません。サプライヤーの皆さまと「顔の見える」関係を築き、信頼を深め、持続可能な未来をともに創り出すことを大切にしています。一見、事務的な仕事と思われがちな「調達」という仕事ですが、ここには未来を大きく変える可能性が秘められているのです。
わたしたちは、サプライヤーの皆さまとの「相互理解」を調達活動の基盤と位置づけています。対話を通じて互いの価値観や目指す方向性を共有することで、より強固なパートナーシップを築けると考えています。その想いは、ナガセヴィータが公開している「サプライヤーガイドライン」で表しています。このガイドラインは、わたしたちの価値観や目指す姿を共有するための道しるべとして2024年に策定しました。
はじめの一歩は協働的な対話から:人と現場に触れる相互訪問
調達課は、サプライヤーとの相互訪問を通して、対話コミュニケーションを行っています。先日、その一環として、愛知県にあるアイセログループのご一行様に岡山第二工場へお越しいただきました。昨年10月の当社からアイセロパック社への訪問に続く、大切な交流です。

アイセログループのアイセロ社が供給してくださるのは、プルランやマルトースを包装する「無地のポリチューブ」。製品に直接触れるため、高い品質が求められます。一般的なポリ袋には静電気防止などのために添加剤が使われることが多く、時間が経つと添加剤が表面に出てくることもありますが、アイセロ社に提供いただいているのは、ポリエチレンだけでつくられる「無添加ポリチューブ」です。
ナガセヴィータの品質を支える、アイセロ社の伴走
岡山第二工場で使うのは幅1m、長さ300mのロール状ポリチューブ。このロールを装置にセットする際の巻き具合(張力)が強すぎると締まりすぎたりシワになったり、逆に弱すぎると緩んだり巻きずれが発生したりと、とても繊細な調整が必要です。アイセロ社は単に製品を納めるだけでなく、設備の特性に合わせてポリロールの力のかけ方を一緒に検討・調整してくださる、まさにナガセヴィータに「伴走」してくれる、かけがえのないパートナーです。
現場視察から生まれた、未来への知見
今回の視察では、ポリチューブの利用方法や現場課題について工場内で意見交換を行い、会議室に戻ってからも活発な議論を続けました。予定時間を超えるほど有意義なものとなり、ポリチューブの製造方法に関する詳細な説明は、この機会でしか得られない貴重な知見となりました。

調達課では、アイセロ社をはじめとする協力会社の皆さまと互いに学び合い、得られた知見を活かして、サステナブルな調達を実現しています。この取り組みが、ナガセヴィータ、協力会社、そして社会にとっての「より良い明日」につながることを信じ、これからも取り組んでまいります。
地球にやさしい選択:CSAP認証原料が拓く持続可能な未来
当社製品のトレハロースやプルランは、でんぷんを原料として製造しています。そのなかでも、トウモロコシ由来のでんぷん原料は、環境・社会・経済の持続可能性に配慮した「トウモロコシ・サステナビリティ認証プロトコル(CSAP)」に則ってサステナブルであると定義されたトウモロコシを原料として製造されたものです。国際的なサステナビリティ制度であるCSAPは、トウモロコシ生産における土壌の健全性、生物多様性、温室効果ガス排出量の削減やトレーサビリティの確保など、グローバルなサステナビリティ基準への準拠をサポートしています。当社は製品の品質と安全性に加え、地球環境への配慮と社会的責任を果たす取り組みを強化しており、CSAP認証原料の活用は、その確かな一歩。未来に豊かな恵みを残すサステナブルな社会の実現に貢献するため、今後も責任ある調達を推進します。

調達課のメンバーは、着実な歩みの中にこそ未来を創る大きな力が宿っていると信じています。サプライヤーの皆さまとの信頼を深め、ともに学び、人と地球の幸せな未来を目指す。この強固なパートナーシップを礎に、ナガセヴィータ、そして社会全体の持続可能な発展へとつなげてまいります。