Synthesis of Isomaltooligosaccharides using 4-O-α-D-isomaltooligosaccharylmaltooligosaccharide 1,4-α-isomaltooligosaccharohydrolase
4-O-α-D-isomaltooligosaccharylmaltooligosaccharide 1,4-α-isomaltooligosaccharohydrolaseを用いたイソマルトオリゴ糖の合成
- Noriaki Kitagawa, Hikaru Watanabe, Tetsuya Mori, Yuki Kawauchi, Hajime Aga, Shimpei Ushio, Koryu Yamamoto
イソマルトオリゴ糖(IMO)は、整腸作用を主とし、有用な糖質であることが知られている。これまでに多くの研究者が、IMOを効率的に合成する手法を開発しようと取り組んできたが、それらは十分なものとは言えない。私達は、IMOの効率的な合成方法確立に寄与しうる酵素として4-O-α-D-isomaltooligosaccharylmaltooligosaccharide 1,4-α-isomaltooligosaccharohydrolase (IMM-4IH)をこれまでに取得し、その性質について報告してきた。ここでは、澱粉を原料とし、IMM-4IHを用いたIMOの合成方法を検討した。IMM-4IHとBacillus globisporus N75由来1,4-α-glucan 6-α-glucosyltransferaseを用いることで、イソマルトースを効率的に合成できることが分かった。また、IMM-4IHとPaenibacillus sp. PP710由来1,4-α-glucan 6-α-glucosyltransferaseを用いることで、重合度2-10のIMOを効率的に合成できることが分かった。これらの新規合成手法は、より高純度のIMOを安価に製造でき、甘味料、物性改良剤、及び整腸作用を活かした機能性表示食品の開発などに広く応用が広がることが期待される。