サプライチェーン部 受注課
「2024年物流問題」を乗り越えるには? 実務担当者が声を上げる
ドライバー不足が取り沙汰される「2024年物流問題」は、当社としてもかねてからの課題でした。
まだ積める余白のあるトラックが走るのを見て、無駄を省けないか?輸送効率を上げるためには?と考えた担当者が提案しました。
「顧客AさまとBさまの納品を、1台のトラックでまとめてお届けできるよう、交渉してもいいですか?」
これが「集約プロジェクト」のはじまりでした。
わたしたちが提案することで、ドライバーの負担を軽減できる!
これまでは、お客さまのご注文どおりに対応することが当たり前でした。
でも、わたしたちが調整したプランを提案することにより、2回配送するところを1回に軽減できるかもしれない。
当初は、こんな提案を受け入れてもらえるのか? 単なるおせっかいなのでは? と不安もありましたが、納品日時や数量の調整、輸送モードの変更など、あらゆる手段で効率化し、お客さまのメリットも提示することにより、ご理解いただくことができたのです。
1社1社、丁寧に説明し交渉を続けることで、少しずつその輪が広がっています。
プロジェクトの実行は、受注課の取り組みだけでは成し得ません。
物流スタッフ、営業スタッフと、お客さまとの共創があってはじめて実現したのです。
たとえば、物流課主催のウェアハウスミーテイング(契約倉庫との対話)、トランスポートミーティング(運送会社との対話)の内容を受注課にも共有してもらい、物流全体の状況を把握し、当社の物流課題への実施策を一緒に考えています。
その上で、お客様からのご注文(ご要望)と、当社ができることの間で受注の調整、交渉を行っています。
この「集約プロジェクト」によって、物流負荷低減とCO2削減にも貢献することができたうえ、受注課の2023年度業務量が約3%(年間180時間相当)軽減されたのです。
ここまでの成果は、正直なところ想定外でした。
調達、受注、物流の3課が連なる「サプライチェーン部」に
主原料の調達と、受注・物流を「サプライチェーン部」という組織に集結することにより、新たな連携が生まれ、効率化が進み、より結束が高まりました。
受注課は、サプライ「チェーン」の重要な結び目だと考えています。
双方をつなぐ強靭さや、要望のギャップを受け止めるしなやかさをもって、わたしたちだからできる橋渡しをしたい。
そんな思いからはじまった取り組みは、これにとどまりません。
これからも、ちょっとおせっかいな提案を通じてお客さまとコミュニケーションをとりながら、人と地球にやさしい取り組みを実現できるよう、関係性の向上に努めていきます。