世界の研究者と肩をならべた、
パデュー大学3年間の記録

世界の研究者と肩をならべた、パデュー大学3年間の記録世界の研究者と肩をならべた、パデュー大学3年間の記録

「ここに入らなかったら、後悔する。」
そんな直感に導かれてナガセヴィータに入社した一人の研究者が、
やがて澱粉科学の第一人者が集うパデュー大学へと渡りました。
派遣期間は3年間。そこで彼が目にしたのは、世界に通用する自社の技術力と、
組織を動かす「誠実さ」の本質でした。

Index

01

「入社しなければ後悔する」と感じた、面白い会社

―― まずは、ナガセヴィータへの入社を志望された経緯を教えてください。

いくつか理由がありますが、まずナガセヴィータは、独自性が高く、非常に興味深い研究に取り組んでいる点に強く惹かれました。「何か面白い会社だ」と。
また、他社の多くが「総合職として評価しており、入社後に適性をみて部署を判断する」という説明だったのに対し、その時の当社の担当者からは「研究職として活躍してほしい」とはっきりと伝えてもらいました。それがとてもうれしく、「ここに入らなかったら、後々モヤモヤするだろうな。」と感じ、入社を決めました。

「入社しなければ後悔する」と感じた、面白い会社
02

会社の「根幹技術」にかかわりたい

―― 入社後のキャリアと、仕事をするうえで大切にしてきたことを教えてください。
会社の「根幹技術」にかかわりたい

1年目は製法検討部で微生物の取り扱いなどの基礎を学び、2年目からは希望していた基盤研究部へ異動しました。当社の「コア技術」とされている部分に携わり、その根幹技術に関わりたいという想いがあったからです。
実際に異動してみると、新しい酵素をみつける基盤研究は、会社の中でもかなり上流の部分であり、モノづくりの「発端」に近い位置にあると感じるようになりました。最初は知識が乏しくわからないことだらけでしたが、「資料を読むだけでは不十分で、実際に試験を行ってはじめて見えてくる性質が多い」と実感しました。一つひとつ自分の手で試験し、できるだけ多くの酵素を扱ってみることを大切にしてきました。

03

澱粉科学の全体像をとらえるために、パデュー大学へ

―― パデュー大学への派遣が決まったときの心境と、目的は何でしたか?

2019年の海外学会でパデュー大学のB.H.教授と出会い、「この人の近くで研究をしてみたい」と思っていました。ですので、派遣が決まったときはとてもうれしく感じました。
目的の一つは、「澱粉科学全般を広く学びたい」ということ。これまで学んできた糖質酵素の分野に偏らず、糖質科学の全体像を広く理解できる知識を身につけたいと考えていました。また、「当社の技術をうまく伝えたい」という想いもありました。当社の技術は海外でももっと評価されるポテンシャルがあると考えていたので、英語での学会発表などを通じて発信できる力を鍛えたいと思っていました。

でんぷん科学の全体像をとらえるために、パデュー大学へ
04

3年間で培った、酵素技術を新素材開発につなぐ基盤

―― パデュー大学での3年間で、具体的にどのような成果が得られましたか?
3年間で培った、酵素技術を新素材開発につなぐ基盤

研究生としての成果が認められ、表紙に抜擢されました。パデュー大学ウィスラーセンターの「アニュアルレポート2023」

一番大きな収穫は、これまで社内でも手つかずだった「澱粉そのものの性質」や「糖質との相互作用」を、メカニズムレベルで体系的に評価・解釈できるようになったことです。その結果、専門分野外の(英文)論文でも深く読み解き、自分の意見を持てるようになりました。社内の酵素探索技術と、今回学んだ澱粉科学。この2つをつなぐことで、これまでにない新しい素材開発の基盤をつくれると感じています。

05

客観的に知った「日本の繊細さ」

―― アメリカで3年間過ごし、改めて気づいたナガセヴィータの魅力はありますか?

研究の「繊細さ」ですね。1回うまくいった結果でも十分に再現性を確認したり、結果の微妙な差異を気にしたり、手法を変えて追加の試験をしていると、現地では「すごくジャパニーズだね!」と驚かれました。そうした些細な違いを見逃さずにくり返す姿勢が当社にあり、結果的には新しい素材や酵素をみつけることにつながっているのではないか、と感じています。

客観的に知った「日本の繊細さ」
06

ナガセヴィータのバリュー「誰に対しても誠実に」が組織の基盤

―― 当社の5つのバリューの中で、もっとも共感するものを教えてください。
NVIのバリュー「誰に対しても誠実に」が組織の基盤

現地の研究室メンバーと教授を囲んで

「誰に対しても誠実に」ですね。
B.H.教授の近くで働いてみて、彼がどれだけ多忙でも一人ひとりと真剣に向き合い、プライベートの困りごとにまで耳を傾ける姿を目の当たりにしました。
その誠実さがあるからこそ、多くの人から信頼が集まり、組織がうまく機能している。「誰に対しても誠実に」という姿勢は、組織が力を発揮するうえで非常に重要な基盤だと改めて実感しました。

今後は「澱粉・酵素」を起点とした新しい素材開発に挑戦したいと考えています。この「誠実さ」を大切にしながら、社内の皆さんと協力して研究を進めていきたいです。当社の技術は、まだ世界に伝えきれていない部分があると感じています。それを一緒に発信していける人が増えてくれたら、うれしいです。

Column

成果の裏側にある、
3つの行動

01

「5年分の論文」をすべて読み込んでから海を渡る

「現地に行ってから考える」のではなく、「相手が今、何に注力しているか」を把握した上で渡航した。

02

夜9時から12時は「自分を磨く」学びの時間

内容はその日の気分で変えても良い。ただし「その時間は椅子に座って何か自分のためにする」だけは絶対に守った。

03

「知識がない」からこそ、手を動かしつくす

資料を読むだけでなく「実際に自分の手で酵素を使って試験する」。その積み重ねが現地での信頼につながった。

01

「5年分の論文」をすべて読み込んでから海を渡る

「現地に行ってから考える」のではなく、「相手が今、何に注力しているか」を把握した上で渡航した。

02

夜9時から12時は「自分を磨く」学びの時間

内容はその日の気分で変えても良い。ただし「その時間は椅子に座って何か自分のためにする」だけは絶対に守った。

03

「知識がない」からこそ、手を動かしつくす

資料を読むだけでなく「実際に自分の手で酵素を使って試験する」。その積み重ねが現地での信頼につながった。

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