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環境活動の目標と実績

当社は、地球環境や自然環境が適切に保全され、将来の世代に豊かな地球環境を引き継げるよう、法令順守を確実に行うとともに、気候変動への対応(事業活動における省エネルギーの推進と温室効果ガスの低減)、グリーン調達の推進、ライフサイクルを意識した廃棄物の低減やリサイクルの推進などを通じて、ステークホルダーや地域の期待に応えます。

気候変動に関する目標

当社は2050年までにGHG排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルの実現(Scope1,2)および、SBT基準に基づく2028年度までに32.7%削減、次いで2030年度までに42%削減(いずれも2021年度比)を目指しています。

環境負荷低減のための取り組み

省エネルギーの推進・温室効果ガス発生の低減

省エネ法事業者クラス分け制度

経済産業省が行う省エネ法の定期報告に基づく事業者クラス分け評価制度(2025年度提出分)において、Aクラス(省エネの更なる努力が期待される事業者)と評価されました。

提出年度2023年度2024年度2025年度
直近原単位前年比121.5%95.6%92.0%
5年間平均104%104%101%
クラスAAA

2026年8月31日開示

LNG(液化天然ガス)へのエネルギー転換

播磨事業所では、2009年のLNGへの燃料転換をはじめ、長年にわたり温室効果ガス排出削減に取り組んできました。2011年には国内クレジット制度認証(現J-クレジット制度)へ登録し、2010年から2017年までに計15,000tのCO2削減クレジットを譲渡しました。
当社は、こうした実績を基盤として、現在も省エネルギー施策やエネルギー効率向上の取り組みを推進しています。今後もエネルギー転換を視野に入れながら、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

LNGタンク

省エネルギー活動

当社では、全事業所を対象とした省エネ活動ワーキンググループを設置し、エネルギー使用量の削減に向けた継続的な改善活動を推進しています。
播磨事業所では、その取り組みの一環として2023年にボイラー設備を更新し、総合効率を6.4%改善しました。これにより、年間約244tのCO2排出量削減を実現しています。
なお、本取り組みは省エネルギー効果が評価され、「先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金」の交付対象事業に採択されました。

再生可能エネルギーの活用

太陽光パネル・蓄電池の導入

福井事業所では、工場屋根やカーポートに太陽光パネル(出力計497kW)を設置し、同敷地内に蓄電池(容量538kW)を導入しています。これにより、工場全体の電力使用量の一部(約10%)を自家発電で賄うとともに、災害時への備えにもつなげています。

電力の全量再生可能エネルギー化(水力発電)

福井事業所では、2022年度より使用電力をすべて水力発電由来に切り替え、電力使用に伴うCO2排出量をゼロを継続しています。

リサイクルの推進

NAGASEグループでは、環境方針で「エネルギー・水の節減をはじめとした省資源および廃棄物の削減・リサイクルに取り組む」ことを掲げています。
当社では、半導体やフラットパネルディスプレイの製造工程に使用する薬液の成分濃度管理によるライフサイクルの長期化、使用量の削減、蒸留による使用済み薬液の再利用など、経済成長と環境負荷低減の両立を目指すサーキュラーエコノミーに取り組んでいます。

グリーン調達の推進

当社における有害化学物質管理の基本原則は「禁止物質を事業所/工場に入れない」、すなわち、「禁止物質を製造しない」および「禁止物質を含有する原料を購入しない」ことです。

国内の規制やEU RoHS指令などの各種法令や、業界、顧客の要求を順守するために、化学物質管理の専門組織を置き、当社製品や原料が含有する有害性物質を把握し、化学物質による環境リスクが懸念される場合には自主的に使用・排出を削減、廃止することによって、当社の製品に起因する環境への影響を低減できるよう取り組んでいます。

生物多様性保全

人や企業の活動は地域の生態系に対してさまざまな影響を与えます。当社は「人々が快適に暮らせる安全・安心で温もりある社会」の実現に向け、NAGASEグループの生物多様性に対する基本的な考え方に基づき、事業を展開しております。取り組み事例としては、地域の緑化事業に長年協賛しています。

また、NAGASEグループでは、汚染防止に関連する法規や各自治体の条例、協定などで定められた基準値よりも厳しい自主管理値を設定し、その順守に努めることを汚染防止に関する基本的な考え方としています。

当社では、河川やその流域および海の環境・生物多様性を保全する責任を果たすため、事業所からの排水について、常に厳しい厳格な管理を徹底しています。

NAGASEグループの生物多様性に対する基本的な考え方

水資源に対する取り組み

国連が進める持続可能な開発目標(SDGs)を通じて、すべての人々への安全な水の確保を目指し、水へのアクセスを含む、より豊かな生活の実現が求められています。
こうした状況を踏まえ、NAGASEグループでは、事業活動の中で適切な量の利用、リサイクル、再利用を徹底すると共に、利用効率の改善、水使用量の削減に取り組んでいます。

水資源管理

当社は、取排水量、リサイクル量を把握し、水資源の有効活用や、環境負荷の低減に取り組み、水資源の管理計画の策定を検討しています。

取水
すべての拠点において第三者供給水からの取水を行っており、播磨事業所では地下水からの取水も行っています。

排水
工場の立地条件により、播磨事業所については、流域河川への放流を行っています。放流に際しては、水環境改善のための汚濁負荷削減などの各種対策を推進し、管理基準を設け環境基準に適合するよう排水水質の維持を図っています。

リサイクル
蒸気発生後の凝縮水をボイラー給水に再利用しています。また、水冷式チラーにおいて冷却用にリサイクル水を使用しています。
福井事業所では、タンクに雨水を貯水し、排水処理場における希釈水として有効活用しています。また、工場内のすべての排水溝を溜枡に接続することで、災害時や設備トラブル等による化学品漏洩が発生した場合でも、排水の外部流出を防止し、適切な管理・対応が可能な体制を整えています。

生産拠点の水質保全のためのエンゲージメント

「The WWF Water Risk Filter」を用いた製造拠点の水リスク評価(流域リスク)において、 播磨事業所は、流域リスク2.24と評価されています(2026年6月19日時点)。

国内最大級オゾン発生排水処理設備

当社では、製造⼯程で⽣じる廃⽔を排⽔処理設備で浄化し、基準値以下の⽔質で河川へ放流しています。そして、環境負荷低減の取り組みとして、排⽔の処理⽅法、設備の改良・改善を⾏っています。以前は浄化しきれなかった廃⽔を産業廃棄物として処理していましたが、敷地内の排⽔処理設備で浄化し、廃棄物削減による環境負荷低減を推進しています。
さらにオゾン技術を活⽤したAOP(Advanced Oxidation Process:促進酸化処理)設備の導入によりCOD値の上昇時(緊急時)に規制値を超える排水を放流しない仕組みを整備しています。

井水(地下水)の活用

NAGASEグループでは、限りある水資源を大切にするため、できる限り使う水を少なくする(Reduce)、繰り返し使う(Reuse)、処理をして再生利用する(Recycle)、「水の3R」について重要な課題であると捉えています。
播磨事業所は、地下水の豊富な揖保川流域に位置しており、製造工程の冷却水として活用しています。さらに、その冷却水を別工程の洗浄水として再利用するカスケード利用(多段的利用)により、製造現場における「水の3R」を推進しています。

製品を通じた環境負荷低減

当社は、マテリアリティに「環境にやさしい化学工場をつくる」「素材・技術の開発で豊かな未来をつくる」を掲げています。気候変動を含む環境リスクは、同時にビジネスの機会と捉え事業を推進しています。

菌根菌の力を活用した持続可能な農業への貢献

当社は、植物と共生する「菌根菌」の働きに着目した資材の開発・普及を通じて、持続可能な農業の実現に貢献しています。
菌根菌は植物の根と共生し、土壌中のリンなどの養分や水分の吸収を助ける微生物です。植物は菌根菌に光合成で作られた養分を供給し、菌根菌は広範囲に広がる菌糸を通じて養分や水分を植物へ届けることで、互いに利益を得る関係を築いています。
当社の菌根菌資材「amxact™」は、この自然の仕組みを活用し、作物の生育を支援する製品です。菌根菌の活用は、作物の生産性向上だけでなく、肥料使用量の低減や土壌環境の改善にもつながることが期待されています。菌根菌の活用を通じて、資源利用効率の向上、生物多様性に配慮した農業の推進、持続可能な食料システムの構築に貢献していきます。

バイオ由来・高吸水性ポリマー×大人用紙おむつの共同開発

長瀬産業、ナガセヴィータ、ナガセケムテックスは、でんぷんを原料とした生分解性のバイオ由来高吸水性ポリマー(SAP)を共同開発しました。本素材は資源循環への貢献が期待されており、大人用紙おむつへの活用に向けた開発も進めています。また、長瀬産業とナガセケムテックスは、使用済み紙おむつの再資源化に向けた取り組みも推進しており、ナガセケムテックスは衛生材料の分離・再資源化技術の検証、長瀬産業は政府・自治体・産廃業者・介護施設と連携したリサイクルスキームの構築を進めています。使用済み製品の資源循環まで視野に入れた取り組みにより、廃棄物およびCO2排出量の削減への貢献が期待されています。

バイオ由来・高吸水性ポリマー×大人用紙おむつの共同開発 環境課題解決へ提案 環境にやさしい紙おむつ開発を目指して|ニュースリリース|ナガセケムテックス株式会社

グリーンデナコールによる環境負荷低減への貢献

当社は、従来の石油由来DENACOLの代替製品として、植物由来原料を使用した高バイオマスエポキシ化合物「GREEN DENACOL」の開発・展開を進めています。従来品と同様の機能を提供しながら、再生可能資源の活用を通じて化石資源への依存低減とCO2排出削減に貢献し、持続可能な製品開発を推進しています。

高バイオベースタイプ(バイオベースエポキシ) | ナガセケムテックス株式会社

環境教育

当社では、ISO 14001や環境に関する教育として、全従業員を対象とする定期教育を毎年実施しています。また、新入社員教育、階層別教育、法改正が行われた場合など、必要な教育を適時行っています。