-
特長
- マルチマテリアル接着性
- 高接着
- 室温硬化
- 非毒劇物・無溶剤
-
導入効果
- 軽量化
- CO2排出低減
- 工程短縮
- コストダウン
-
01室温硬化が可能
熱硬化時のエネルギー消費・CO2排出を
削減し、環境負荷低減のニーズに対応。硬化炉・ヒートガンなどを用いた熱硬化プロセスが
不要となりコストダウンにも貢献。
-
02高弾性・高伸び特性
これまで両立が困難であった
高弾性、高伸び特性を同時に実現!CFRP, Alなどの軽量化部材への
異材接着(マルチマテリアル)が可能。高いエネルギー吸収能力。
-
荷重点で塑性変形
-
ねじっても、ちぎれない
-
03他製品の特長を融合
既存製品の室温硬化接着剤XNR/H3224と高弾性・高伸び接着剤XNR6852E-3の優れた特性を融合。
-
車載・産業用途で幅広い
採用実績のある室温硬化接着剤XNR/H3324
(2液提供型、室温硬化タイプ)硬化条件 25℃/24hr 接着強度 22 MPa 弾性率 6,500 MPa 伸び率 1.5% -
メディアでも取り上げられた(記事)
高弾性・高伸びタイプXNR6852E-3
(1液提供型、加熱硬化タイプ)硬化条件 180℃/30min 接着強度 46 MPa 弾性率 2,900 MPa 伸び率 50% -
両特性のハイブリッドタイプ
本製品
(2液提供型、室温硬化タイプ)硬化条件 25℃/24hr 接着強度 22 MPa 弾性率 2,500 MPa 伸び率 50%
接着強度(引っ張りせん断)
本製品は、室温硬化接着剤XNR/H3324以上の
接着強度と高弾性・高伸び性能を有します。-
XNR/H3324(25℃/24hr.硬化)
被着体 Al Steel CFRP Al 17 MP 18 MPa 17 MPa Steel - 22 MPa 20 MPa CFRP - - 19 MPa -
XNR6852E-3(180℃/30min.硬化)
被着体 Al Steel CFRP Al 42 MPa 42 MPa 30 MPa Steel - 46 MPa 29 MPa CFRP - - 27 MPa -
本製品(25℃/24hr.硬化)
被着体 Al Steel CFRP Al 17 MPa 24 MPa 24 MPa Steel - 20 MPa 24 MPa CFRP - - 27 MPa
試験方法
試験片の両端を平行に引張りの荷重をかけ、
接着面が破壊する最大荷重を計測する。耐湿特性(引っ張りせん断)
被着体:Steel -Steel
全製品で25MPa以上の高接着強度を維持します。接着強度 XNR/H3324 XNR6852E-3 本製品 硬化条件 25℃/24hr. 180℃/30min. 25℃/24hr. 初期 22MPa 46MPa 22MPa 85℃85%RH/ 500時間 30MPa 35MPa 27MPa 85℃85%RH/ 1,000時間 29MPa 33MPa 25MPa
用途
-
次世代モビリティ
-
車載
室温硬化でできることを増やしたい
開発担当者が語る
室温硬化型接着剤
〈高弾性・高伸びタイプ〉産業界全体にカーボンニュートラルのニーズが
高まるなか、
ナガセケムテックスでは、
室温硬化で
機能性のある接着剤の開発に注力しています。
今回、室温硬化型接着剤シリーズに、
新たに「高弾性・高伸びタイプ」が登場。
開発に従事した2人に、開発過程の話を聞きました。
-
機能樹脂事業部 製品開発部
電気構造材料課 構造チーム
植田 哲平チームリーダー
-
機能樹脂事業部 製品開発部
電気構造材料課 構造チーム
梅木 鉄平
-
Interview
01
今回開発の「室温硬化型接着剤〈 高弾性・高伸びタイプ〉」はどんな製品ですか?
エポキシ系の液状材料で、室温硬化でありながら高弾性と高伸びの特長を有する“高靭性接着剤”です。液状材料なので、張り合わせでの接着や、注型用途にも適用可能と考えています(植田)
一般的なエポキシ樹脂は“硬いが脆く、衝撃性に弱い”という傾向があり、硬さ(弾性率)と伸び性は本来トレードオフの関係です。高弾性と高伸びを両立させた製品としては、「XNR6852E-3」が既存ラインナップにありましたが、加熱硬化が必要な材料でした。そこで、今回は高弾性・高伸びが両立した接着剤を室温硬化で達成できるように材料設計しています (梅木)
さらに、室温硬化可能なエポキシ系硬化剤は毒劇物に該当する材料が多い中、本開発品は非毒劇物処方となっており、ご使用先での安全性、利便性向上にも寄与できます(植田)
-
Interview
02
本製品は、どのようにして開発されたのでしょうか?
室温硬化接着剤の汎用品である「XNR/H3324」と、加熱硬化型の高弾性・高伸び接着剤「XNR6852E-3」の特徴を併せ持つ材料をコンセプトとして、開発を始めました。 室温硬化で高弾性・高伸び接着剤を開発するために、材料構造を1から見直しています。これまでは、主骨格にはビスフェノール型のエポキシ樹脂を使用することが一般的でしたが、今回は別の構造を主骨格に導入しています。前例にとらわれることなく、適用構造を見直して掛け合わせることで、室温硬化にて高弾性且つ高伸びという特徴を発現することができました(梅木)
-
Interview
03
どのような用途への適用が想定されますか?
モビリティ関連など、すでに加熱硬化品で高い評価をいただいている耐衝撃性・衝撃吸収性が求められる部材への適用において、室温硬化でプロセス改善できるところにニーズがあると思っています。 あるいは、加熱硬化できない部材を接着する高信頼性接着剤として、たとえば建設関連といった、これまで我々と関係性が低いと思われていたような業界にもニーズが潜んでいるのではと考えます(植田)
-
Interview
04
なぜ「室温硬化」がポイントになるのでしょうか?
室温硬化という特性は、加熱硬化によって発生するCO2排出量の低減につながる点で、環境負荷の低減に貢献できます。たとえば、これまで自動車メーカーであれば、塗装などの製造ラインに合わせて180℃等で加熱硬化させているところが多かったのですが、今後は生産ラインにおけるカーボンニュートラルが求められており、硬化炉のプロセスを外すということも考えられます。その時に、室温硬化ができるという選択肢があることは大きいでしょう。室温硬化という特性は、加熱硬化によって発生するCO2排出量の低減につながる点で、環境負荷の低減に貢献できます。また、使用先で硬化炉やヒートガンを用いた加熱硬化プロセスが不要となり、工程短縮・コストダウンへのメリットもあります(梅木)
-
Interview
05
今後はどんな製品を開発したいですか?ビジョンを教えてください。
室温硬化接着剤に新たな機能(価値)を加えた新製品の開発には、引き続き注力したいですね。お客様でもカーボンニュートラルに向けた取り組みが進む中、室温硬化で高い機能を持つ接着剤が求められるようになってきました(梅木)
また、いわゆる難接着と言われるプラスチック(ポリプロピレンなど)向けの接着剤も開発していきたいと考えています。 そして、通常の接着性を維持した上で、剥がしたいときに簡単にはがせる易解体性接着剤の開発にも取り組んでいます(植田)
環境配慮型の新製品の開発にも力を入れていきます。具体的には、軽量材料やバイオベース材料を導入した新製品の開発などです。エコシステムの取り組みを通して、サステナブルな未来の実現に貢献していきたいと考えています(梅木)
お問い合わせ
お客様のご要望やニーズにあわせてカスタマイズします。
まずはお気軽にご相談ください。