製品タイプ / 透明電極タイプ
他物質との違い
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他の導電素材との比較
スマートフォン、タブレットなど、透明なタッチパネルは身近で一般的なものとなりました。最近では自動車のオーディオ操作に凹凸のない洗練されたタッチスイッチが搭載されるなど、「触れるだけ」のデバイスは増えてきています。
タッチパネルやタッチスイッチは人の指が触れたら感知するセンサー電極が張り巡らされています(パターニング)。
画面の内容を美しく表示するために、センサー電極は目に見えない程度の透明導電体である必要があり、その材料として使用される物質をご紹介します。
横にスクロールしてご覧ください。
PEDOT:PSS | ITO(Indium tin oxide) | 銀ナノワイヤ | 銀メッシュ | |
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導電性 | ○ | ○ | ○ | |
透明性 | △~○/青色 | ○/黄色 | △~○/銀色 | ○ |
ヘイズ | ○ | ○ | △ | △ |
耐久性 | △→ |
○ | ||
フレキシビリティ (柔軟性) |
○ | × | ○ | ○ |
平滑性 | ○→ |
△ | △ | × |
工程 | コーティング or 印刷 | スパッタ | コーティング or 印刷 | スパッタ or 印刷 |
焼成温度 | 低温(乾燥・硬化) | 高温(焼成) | 高温 or 加圧 | 高温 |
パターニング | 印刷 or フォトリソ | フォトリソ | 印刷 or フォトリソ | フォトリソ |
生産性 | △ | △ | ||
大面積・形状変化 | ○→ |
△ | ○ | |
資源の安定性 | ◎ | △ | ◎ | ◎ |
基材選択性 | △→○ | △ | ○ | ○ |
PEDOT:PSS | ITO(Indium tin oxide) | 銀ナノワイヤ | 銀メッシュ |
◎:特に優れている ○:優れている △:あまり良くない ×:悪い
※ (→) がついている項目は配合技術で調整可能
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PEDOT:PSS
平滑性、ヘイズに優れ、柔軟性があり、印刷での導電膜作成が容易です。溶剤を揮発させるだけで所望の導電性が得られるため、耐熱温度が70℃程度のフィルムにも適応できます。水系材料で生体適合性があるため、人や環境に優しい材料です。
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ITO(Indium tin oxide)
高い透明性を持ち、耐久性に優れ、スマートフォンなどのタッチパネルに広く採用されています。導電膜作成には専用のスパッタ装置が必要となり、製造コストは高くなります。また、曲げるとクラックが入るため、曲面には使用できません。
ITO(Indium tin oxide)は希少金属であるインジウムが含まれるため、将来の原料供給に不安があり、代替材料開発が進んでいます。 -
銀ナノワイヤ
導電性が良く、屈曲性もあるため平面以外に使用可能で用途が広がってきています。分散しているワイヤ同士を密着させるため、高温処理や加圧が必要となります。ワイヤ末端が尖っているため、重ねる膜が薄い場合は、膜を傷つける恐れがあります。
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銀メッシュ
導電性が非常に良く、耐久性も高い素材です。メッシュ部分の高さが出てしまうため、平坦性は他に劣ります。