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導電性手袋を作ってみよう -導電性高分子コーティング剤Denatron TX401を使って-
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今回はPEDOT:PSS(導電性高分子)コーティング剤Denatronの繊維用グレード「TX401」を使って実験をしてみました。
「TX401」に繊維をディップして乾燥するだけで、簡単に導電性繊維が作れます。
その様子を動画にしたのでぜひご覧ください。
TX401の特長
手袋に限らず、繊維電極用途や肌に触れるような繊維用途で「Denatron TX401」は次のような特長があります。
素材を選ばない加工性
繊維を裁縫する前でも後でも、「TX401」に浸して(ディップ塗工)乾燥するだけで導電性を持たせることができます。
綿、ポリエステルなどの吸水する一般繊維に適応できるので、素材の自由度も高いです。
繰り返しディップ塗工でき、表面抵抗率を数十Ω/sq程度まで調整可能なため、繊維電極として使用できます。
金属アレルギーの心配がなく、人体に優しい材料
導電性繊維や導電糸は金属素材で導電性を出しているものが多く、金属アレルギーの人は知らずに触れて、アレルギー発症してしまう恐れがあります。
「TX401」は導電性高分子をベースにしているため、金属アレルギーの心配なくご使用いただけます。
使用している導電性高分子「PEDOT:PSS」は細胞毒性などが見られず∗、人工筋肉や人工網膜など医療用途にも適応が期待されている、人体に優しい材料です。
pHも「PEDOT:PSS」分散液は通常酸性ですが、「TX401」は中性に調整しています。
∗参考文献:M Asplund et al 2009 Biomed. Mater. 4
用途によって最適なカスタマイズ
ナガセケムテックスの配合技術を駆使して、求められる性能を高める、新たに付与するなど、案件に合わせたカスタマイズを行っています。
使用する繊維へ最適に含浸できるよう調製する、繰り返し洗濯しても劣化を抑えるなど、製造工程や用途に合わせた製品をご提供します。ぜひご相談ください。
近年、IoT(モノのインターネット)が発展し、ウェアラブル(身につける)機器の多様化が進んでいます。
簡単に繊維電極を作成できる「Denatron TX401」は、ウェアラブル機器の電極などに応用できる、画期的なコーティング剤です。