製品タイプ / 帯電防止タイプ
他物質との違い
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他の導電素材との比較
                    TV、スマートフォンなどの表示デバイスや電子機器の製造現場では静電気は大敵です。静電気によって製品が故障してしまったり、ホコリが付着したりと良いことがありません。
                    静電気は異なる物質同士を摩擦、剥離することで表面に電荷の偏り(帯電)が起こり、その電荷が一気に放電されることでおきます。
                    そこで、物質の表面に電気が通りやすい膜を作り、帯電しにくい状態にし、静電気の発生をおさえます。
                    帯電防止用途の代表的な物質を表にまとめました。
                    
 
                横にスクロールしてご覧ください。
| PEDOT:PSS (ポリチオフェン) | CNT(カーボンナノチューブ) | 界面活性剤 | ポリピロール ポリアニリン | |
|---|---|---|---|---|
| 導電性 | ○ | △ | ○ | |
| 透明性 | △ | |||
| 耐久性 | △→○ | △ | ×→△ | |
| 接触面の汚染 | 非常に少ない | 非常に少ない | やや多い | 少ない | 
| 低湿度安定性 | × イオン伝導 | |||
| 工程 | コーティング | コーティング 練り込み | コーティング 練り込み | コーティング 練り込み | 
| 必要量 | 少ない | 少ない | 多い | 多い | 
| 部材コスト | やや高い | やや高い | 非常に安い | 安い | 
| 取り扱い | 水系 | 水系 or 溶剤系 | 水系 or 溶剤系 | 溶剤系 | 
| 基材選択性 | △→ | △→ | △→ | △→ | 
| PEDOT:PSS (ポリチオフェン) | CNT(カーボンナノチューブ) | 界面活性剤 | ポリピロール ポリアニリン | 
                    ◎:特に優れている ○:優れている △:あまり良くない ×:悪い
                    ※(→) がついている項目は配合技術で調整可能
                
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                    PEDOT:PSS(ポリチオフェン)ポリチオフェン系導電性ポリマーであり、導電性、透明性に優れます。低湿度の環境でも安定した性能が発揮できることが特長です。 
 PEDOT:PSSのコストは他と比べると割高ですが、必要量は少なく、0.03μm程度の膜で十分な性能を発揮します。
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                    CNT(カーボンナノチューブ)カーボンナノチューブを液中に分散させることで、高い透明性と導電性が発現します。カーボンの長さ、太さを変えることで導電性の調整が可能です。 
 PEDOT:PSSと同じく薄膜で性能を発現することができます。
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                    界面活性剤安価で非常に広く使用されています。しかし、周辺の水分(湿気)を基材表面に取り込み、水が電気を逃がすイオン伝導となっているため、湿度が低いクリーンルームなどでは、十分に性能が発揮できないことがあります。 
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                    ポリピロール、ポリアニリンそれぞれが導電性ポリマーの一種で、そのものが導電性を持つため、低湿度の環境でも安定した性能が発揮できることが特長です。 
 短所として色が見えやすいことと、耐久性が悪いことがあげられます。