デナトロンとは
水系導電コーティング剤デナトロンをご紹介
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デナトロンの特長
デナトロンとは、ポリチオフェン系導電性ポリマー「PEDOT:PSS」をベースに開発したType-Pとカーボンナノチューブ「CNT」をベースに開発したType-Cからなる導電塗料(インク・コーティング剤)です。
PEDOT:PSSは導電性が非常に高く、薄膜で使用できるため、成膜するとほぼ見えなくなります。
デナトロンは幅広い範囲(表面抵抗率102~1010Ω/sq)で導電率を調整し、帯電防止層(静電気防止層)や透明電極、生体用電極など、幅広い用途にご使用いただけます。
汎用的なウェットプロセスで塗工でき、比較的低温での熱処理で塗膜を形成できます。
環境負荷の少ない、水または水/アルコール系の導電性コーティング剤です。
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卓越した透明性
可視光領域で特徴的な吸収が少なく、薄膜で使用可能なため、透明性の高い塗膜が得られます。
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湿度依存なし
電子伝導型の導電機構により湿度の影響を受けない安定した導電性が得られます。
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様々な用途に対応
幅広い範囲(表面抵抗率10²~10¹⁰Ω/sq)で導電率が調整できるため、帯電防止層や電極用途に。塗膜物性も細やかなカスタマイズが可能です。
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優れた加工性
グラビア、スリット、スクリーン印刷など様々なコーティング・印刷方式が適用できます。
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環境に優しい
水系または水 / アルコール系の環境負荷の少ないコーティング材です。
PEDOT:PSSとは
PEDOT:PSSとは、導電性ポリマーの一種であり、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)から成る複合物の略称です。 PEDOT:PSSは他の導電性ポリマーに比べ、安定性、透明性、成膜性に優れています。
導電機構
PEDOTからPSSが電子を引き抜くことで生成したバイポーラロン(ジカチオン)が、分子内を移動し、さらに分子間をホッピングすることで電気が流れます。
親水性の高いPSSが分散剤として働き、複数の分子が絡まった10nm~200nm程度のゲル粒子として、PEDOTを水中に安定分散させています。
ナノカーボンとは
ナノカーボンにはフラーレン、グラフェン、ナノチューブなどの種類があります。PEDOTとは違い特殊な分散剤や分散機を使って塗料化しています。
ナノサイズなので透明性が高いのが特長です。
またC-Cで結合されているので耐候性に優れています。
信頼のNo.1ブランド
ノーベル賞技術として広く知られる導電性ポリマー。
当社は、20 年前より世界に先駆けて導電性ポリマーを用いたコーティング剤の開発を開始し、独自のフォーミュレーション技術を確立しました。最初の用途は光学フィルムの帯電防止で、製造工程中のホコリが問題となる光学フィルムの透明帯電防止層として、高いご評価を頂き、ビジネスがスタートしました。
現在は、帯電防止用途だけでなく、透明電極用途にも活躍の場を広げており、開発・製造・品質管理のノウハウをさらに積み上げることで、これからも皆様に信頼されるトップサプライヤー※として歩み続けます。
※関連市場における採用実績に基づく当社調べ
製品開発へのこだわり
〇〇専用塗料を創り出す
当たり前のことですが、材料は用途によって求められる性能が違ってきます。デナトロンで言えば、導電性が優先されるのか、透明性なのか、コストなのか・・・お客様やその先のお客様によっても千差万別です。求められる性能は満たしていても、お客様の環境でうまく使用できなければ意味がありません。
ナガセケムテックスではお客様の製品への機能性付与だけでなく、さらに先の最終製品としての使用環境まで想定した配合技術で、○○専用導電性塗料をカスタマイズ開発いたします。
導電性塗料だけじゃない
ナガセケムテックスでは導電性塗料だけでなく、周辺塗料の開発も積極的に行っており、トータルでのご提案もいたします。
また、薄膜ハードコートやめっきプライマーなど、機能性塗料も開発しております。
視野は広く、思考は深く
ナガセケムテックスでは素材から配合原料、添加剤自体の開発も行い、単なる配合だけではなく、広い視野を持って製品を開発しています。そのため、大学などの研究機関、原料メーカーや分析装置メーカーとの繋がりを大切にしています。
また、トレードオフなど難しい課題であっても、メカニズムにまで立ち返り、本質を見極める思考を繰り返し、答えを導きます。
ハードルが高いご要望に対しても道を切り開くべくチャレンジいたしますので、導電性の付与に関しお困りのことなど、お気軽にご相談ください。